糖尿病と梅雨
梅雨の時期に糖尿病患者さんが気をつけたいこと
梅雨の時期は、湿度や気温の変化により体調や血糖管理に影響を与える季節です。
今回は、糖尿病をお持ちの方がこの時期に注意すべきポイントを、イラストと図表を交えてわかりやすく解説します。
🌧️ 1. 梅雨の運動不足による血糖上昇に注意
梅雨の長雨で外に出られないと、運動量が減ってしまいます。
運動不足はインスリンの効きが悪くなり、血糖値が上昇しやすくなります。
室内運動の例 |
特徴 |
目安 |
ストレッチ |
筋肉の柔軟性を保つ |
毎日10分 |
踏み台昇降 |
有酸素運動・血流促進 |
10~15分 |
体操・ヨガ |
自律神経の安定にも有効 |
1回15分 |
✅ 無理なく続けることが大切です。
活動量の記録も血糖管理の助けになります。
🍱 2. 食中毒と感染症に要注意
梅雨は食中毒菌が繁殖しやすく、糖尿病の方は免疫機能が低下しているため重症化のリスクも。
食品管理チェックリスト |
チェック |
手洗い・調理器具の消毒を徹底 |
□ |
食品は加熱後すぐに冷蔵保存 |
□ |
再加熱は中心までしっかり火を通す |
□ |
お弁当は涼しい場所に保管 |
□ |
➡ 異変があったときは早めの受診を。
🦶 3. 足のトラブルに注意を
糖尿病の影響で足の感覚が鈍くなり、小さな傷に気づかず悪化することがあります。
特に梅雨は靴が濡れやすく、雑菌が繁殖しやすい環境です。
フットケアのポイント |
内容 |
毎日、足をよく観察する |
傷・水ぶくれ・変色がないか確認する |
足をよく乾かす、保湿する |
湿り・乾燥のどちらもトラブルの原因に |
通気性の良い靴と清潔な靴下を使用 |
濡れたまま放置しないことが大切 |
➡ 傷や異変があれば、自己判断せず医療機関へ。
🧠 4. 心と体のバランスを保ちましょう
梅雨の気圧変動や日照不足は、自律神経やメンタル面にも影響を与えます。
気分の落ち込みやだるさが続くと、生活の乱れや血糖変動を招きます。
快適に過ごす工夫 |
効果 |
朝の光を浴びる |
体内リズムを整える |
一定の生活・服薬リズムを保つ |
食事や睡眠の乱れを防ぐ |
気分が優れない時は早めに相談 |
メンタルケアも治療の一部として大切 |
➡ 心の状態にも目を向け、ひとりで抱え込まないことが大切です。
📝 まとめ:梅雨の4大注意ポイント
項目 |
注意点 |
運動 |
室内での軽運動を継続し、血糖上昇を防ぐ |
食事・衛生 |
食中毒を防ぐために、食品管理と手洗いを徹底する |
足の健康 |
毎日チェックし、小さな異変も見逃さない |
心のケア |
自律神経の乱れや気分の変化に注意し、必要なら早めに相談 |
🍀 最後に
梅雨は血糖コントロールや生活のバランスを崩しやすい季節ですが、適切な工夫と早めの対処で健康を維持することが可能です。
些細なことでも気になることがあれば、遠慮なく主治医や看護師にご相談ください。
じめじめとした季節ですが、健康に乗り越えていきましょう。
名取とおる内科・糖尿病クリニック
院長 鈴木 亨